SHARPのウォーターオーブン「ヘルシオ」をご存知でしょうか?
油が落とせて、塩も落とせるから「“減る”“塩”」なんだよね
ダジャレかよ!
あと、「ヘルシー」ともかけてるんでしょう。
- 他の電子レンジやオーブンと何が違うの?何がすごいの?
- どんな料理が作れるの?
- 高いお金を払うだけの価値がある?
こんな疑問を抱いている方、購入を検討されている方は是非ご覧ください。
ヘルシオは他と何が違うの?何がすごいの?
ウォーターオーブン=「水で焼く」
ヘルシオ一番の特徴は、「水で焼く」ということです。
ヘルシオは「オーブン」ではなく、「ウォーターオーブン」です。
電子レンジ機能もついていますが、本領発揮するのはウォーターオーブンとして使う時です。
個人的に、今後さらなる可能性も感じる、画期的なシステム。
水でどうやって焼くの?
水は熱すると水蒸気に変わりますよね。
鍋で水を沸かし続けると、やがてお湯になり、そのうちに沸騰して白い煙が立ち始め、水蒸気になって消えていきます。
実はこの水蒸気は、100℃以上の高温にすることができるのです。
この熱く熱した水蒸気を「過熱水蒸気」と言い、なんとその熱量はオーブン加熱の約8倍にもなります。
加熱水蒸気には、温度の低いところにより多くの熱を与えるという特性があるので、例えば、1枚の角皿に冷凍と冷蔵の食材を置いても、冷凍の方に多くの熱を与えて同時にちょうどよく仕上げることができます。
(SHARPのHPより)
ヘルシオ本体の右下に200mlほどの水を入れ、「焼く」「ゆでる」などの調理法を選んでスタートボタンを押すだけ。
それだけで、冷凍も冷蔵も両方が混じっていても、どんな食材もどんな量でも、ちょうど良い加減に調理してくれます。
めちゃめちゃ便利!
ヘルシオでどんな料理が作れるの?
ビックリするぐらいなんでも作れる
ヘルシオを買うと、取扱説明書とは別に「レシピブック」という分厚いメニュー集が一冊ついてきます。これを見ると、「できない料理はないんじゃ?」というぐらい、何でも作ることができます。
「煮込み料理」だけは、普通に鍋や圧力鍋を使った方が良いけど、それ以外は和洋中お菓子何でも作れます。
おまかせ調理法は4種類
――これだけ。
タッチパネルに大きくこの4つのボタンが表示されているので、どれか一つを選ぶだけ。
いろんなメニューが事前に登録されているので、その中から選んでもOK。Wi-Fiに繋げばさらにメニューをダウンロードして増やすこともできます。
焦げ目もつけられる
どういう仕組みか不思議ですが、水蒸気でちゃんと焦げ目もつけられます。事前にフライパンで表面を焼いておいたりする必要もなし。
サバの塩焼きを作った時の写真がこちら。
20分もかからずに美味しいサバを焼いてくれました。
ちなみにひっくり返してみたところがこちら。
ちゃんと裏面にも焦げ目がついています。ほんと一体どんな魔法?
まだまだ焼き加減を試行錯誤中なので、この時はあえて皮面を上にしたのと下にしたので並べて試してみたんですが、結果裏側もきれいに焼いてくれました。ただ、やっぱり上にした側の方がちょっと強く焼けるので、普通に皮目を上にした方が良いかな。
「ゆで卵」も「温泉卵」もどちらもカンペキに作ってくれます。
ヘルシオのメリット
温度調節しなくても良い
基本的に温度調節をしなくても、おまかせでいい感じに焼いてくれます。
冷凍肉と冷蔵肉を並べて同時に調理することも可能。
手動で細かい調節もできるようですが、私はまだそこまで使いこなせていません。
時間設定しなくても良い
操作は一つか二つのボタンを押すだけです。時間を設定する必要もなし。
もちろん、秒単位で時間設定することも可能です。
基本的にスイッチを押した後は、出来上がりまでほったらかしにしておけば良いので、その間に他の家事ができるというメリットがあります。
複数の料理を一度に作れる
魔法のようですが、複数の料理を一度に作ることも可能です。
「温度の低いところにより多くの熱を与える」という加熱水蒸気の特性のおかげです。
たとえば朝食に、「トースト(食パン)」、「目玉焼き(卵を小鉢に割り入れたもの)」、「ソーセージ」を並べて焼けば、一度に焼き上げてくれます。
ただし個人的感想ですが、この機能を実際の朝食で使ってる人はあまりいない気がします。
なぜかと言うと、トースターやフライパンで焼くよりヘルシオは時間がかかるから。
おそらく水蒸気を熱するまでにある程度の時間が必要なせいかと思いますが、朝にそんな悠長なことをしている時間はない(苦笑)。
それに、朝はお弁当も作らないといけません。朝食作りのためにヘルシオが稼働してしまうと、その間、電子レンジが使えなくなってしまうんですよね。
というわけで私はこの「複数の食材をまとめて調理」機能は、主に夕食の主菜と副菜をまとめて調理してしまいたい!という時に使っています。
声でも操作できる
上位機種のみになりますが、声でも操作できる機能があり、私もよくヘルシオに話しかけてます。
人によっては余計な機能と思われるかもしれませんが、これが意外に癒されるんです(笑)。
今はデフォルトの音声(けっこう可愛い)を相手に会話してますが、緒方恵美さんや蒼井翔太さんなどの声優ボイスにチェンジできる「COCORO VOICE」というサービスもあります。ただし有料。
個人的に、新垣樽助さんのうちなーぐちバージョンをリリースしてくれたら即買いします!
疲れて帰ってきた時に「なんくるないさぁ~」って言ってほしいー!(オタクのたわ言)
油が落とせる
専用の焼き網の上に食材を載せると、下に油が落ちるのでヘルシー。
「揚げる」機能でからあげを作りつつ、なぜか油が落とせるというからあげのアイデンティティを覆すようなことが可能です。しかも普通に美味しい。
ちなみに、ヘルシオの名前の由来でもある「塩が落とせる」については、正直あまり実感したことがありません。
と言うのも、ヘルシオちゃんは最初から、食材にあまり味付けしなくても美味しく仕上げてくれるので、使う食材に落とす必要があるほどの塩を振ったことが、そもそも無い。
使ったことがある方であれば同意してくれることだと思いますが。
あれ? もしかしてこれこそが”減る塩”の由来!?
最初から塩が要らない、という。そういうこと!?
素材の味を引き立てる
頼りにならないレビューを続けます(苦笑)。
とにかく、どうしてヘルシオがそんなに食材の美味しさを引き出してくれるのか。
熱い水蒸気が外にもれてしまったら、まともに調理できないばかりか、うっかり近付いて「あちっ!」ってなりますもんね。
そんなことにならないよう、ちゃんと高気密にぴったり閉じることができます。
庫内が水蒸気で満たされるということは、その分酸素は少なくなります。
人間が水の中で息ができないのと同じです。
つまり庫内は低酸素状態。
食物が傷んだり、味が落ちたりするのは、結局は「酸化」が原因です。
その酸素が少ない状態で調理できるんだから、美味しくならないわけがない。
(余談ですが、圧力鍋で調理した料理が美味しく感じるのも同じ理由です。)
ヘルシオで焼いた新鮮な野菜は、噛めば噛むほど旨味と甘みが増幅される感じがします。
結果的に調味料の量を減らせます。
本当に塩もいらないぐらいだけど、控えめに塩を振っても美味しいです。
ソースをかけても美味しい。ソースは後からでOK。他の調理器具で作った時より、なぜかソースの味も強く感じます。
風味として油を少し回しかける、または焼く前に袋に入れて揉みこんでおくのもおすすめです。
ヘルシオのデメリット
調理に時間がかかる
朝食の例でも言いましたが、水蒸気の加熱に少し時間を要するため、どの料理も20分から30分ぐらいかかります。
けっして「時短」にはなりません。
とは言え、シャープのホームページでは、「時短」という言葉も使われています。
これは、
・スイッチを入れた後は出来上がりまでほったらかしにしておける
・フライパンでの炒めもののようにずっと火の前にいなくてもいい
つまり調理に専念する時間を短くできる、という意味での「時短家電」ですので、誤解しないようにしましょう。
冷凍肉を焼こうとすると、思いのほか時間がかかったりします。
他の料理を一緒に作り始めると、うっかり他が先にできてしまう、なんてことがよくあります。
コンロでパスタを作る時など、タイミングをよく考えないと、冷めたり伸びたりしてしまうので気を付ける必要があります。
焼き加減を好みに合わせて調節する必要がある
基本的にボタン一つでいい感じには焼いてくれるのですが、やっぱり複数の食材を一度に焼くと、「このニンジンはもう少し焼きたい」、「少し肉が焦げすぎた」など、好みはあります。
調理が始まってしばらくすると出来上がりまでの時間が表示されるので、その5分ぐらい前に一度庫内灯をつけて様子を見たり、追加で焼き足したりする必要があります。
ただ、庫内灯がけっこう見辛くて、焼けてるのか焼けてないのかよく分からないんですよね~。
焼き方そのものが「水を使う」という、これまでの常識ではあり得なかった方法を使っているため、そもそも火の通り方を見た目から判別するのが難しい、という問題もあります。
使った後の庫内は水浸し
一度の調理で消費される水の量は大体100~150ml程度ですが、これだけの量の水が蒸気となって庫内にまんべんなく散らばると思ってください。
そこそこの量です。いや、正直言ってビッシャビシャです。
少し庫内が冷めてからふきんで拭き取るんですが、一枚では足りません。もしくは水を絞っては何度か拭いてやる必要があります。
ただ、毎回きちんと拭き取らないといけないというのは逆に言うと欠かさず庫内を清潔に保てるということでもあります。
汚れがこびりついているわけでもないので、拭くのに力もいらないし。
個人的には、この庫内ビショビショ問題については、さほど負担には感じていません。
電子レンジ機能は貧弱
ヘルシオには、電子レンジ機能が備わってはいます。
ただし、これがいまいち頼りない。特に解凍が苦手のご様子。
基本的に、いつも弱めに仕上げてくれます。
我が家では、ご飯をまとめて炊いて一食分ずつ小分けにして凍らせているのですが、強めにしないと解凍しきれていないことがままあります。
ピロリン♪という音の後、ヘルシオちゃんが可愛い声で「できあがりました~!」と嬉しげに声をかけてくれるのですが、「できあがってないんだよなぁ(苦笑)」という。
こういう個性なんだと割り切って、レンジを使う時は強めが基本!です。
値段分の価値はある?
正直人を選ぶ
このクセの強い家電は、使う側の心の準備がまだまだで、有効活用できている人は多くない、という気がします。
人によって、ハマるかハマらないかに大きく分かれる家電です。
【おすすめ】ヘルシオに向く人、向かない人【買って後悔?】で詳しくまとめてありますのでご参照ください。
一度使えば手放せなくなる
「ヘルシオ」は、「水で焼く」という画期的なシステムにより、様々な調理を可能にしてくれる頼もしい「ウォーターオーブン」です。
他の電子レンジやオーブンレンジにはないメリットが多く、その特性を理解し、使い方が分かってくれば、料理の手間を省いたり、他の家事のための時間を捻出してくれます。
さらに、料理のクオリティを落とすことなく減塩、減油ができて、我々の健康までもサポートしてくれます。
何よりもヘルシオを使って作った料理は、本当に美味しくできあがります。
是非多くの人に、一度この感動を味わってみてほしいと思います。
慣れると手放せなくなる、なかなか”沼”な家電です(笑)
ヘルシオは、密閉された庫内を熱い水蒸気で満たして調理する仕組みです。