「水で焼く」という画期的なシステムで我々の食卓に革命を起こした「ウォーターオーブン ヘルシオ」。
そろそろ私も買って一年になりますが、いまだに「どうしてこんなに簡単に美味しい料理ができるんだろう?」と不思議です。
ヘルシオって何?という方や、詳しい機能を知りたい方は、先に「ヘルシオとは?オーブンレンジとの違いを解説【メリット・デメリット】」をご覧ください。
個人的には、本当に買って良かったと思っているんですが、正直人を選ぶ家電であることも事実です。
そこで、どういう人にオススメで、どういう人にはオススメできないのかをまとめてみました。
せっかくの便利な家電、でも最上位機種で10万円超えのお高め家電。
購入の際には後悔のないようにしましょう。
ヘルシオに向かない人
電子レンジの使用が主な人
レンジ機能をメインで使いたい人。
そんなあなたは、今すぐヘルシオを購入候補から外してください。
ヘルシオは蒸気(スチーム)で調理してくれる「ウォーターオーブン」です。
オマケで電子レンジも使えるよ~、程度で考えてちょうど良し。
たとえばお惣菜のコロッケを温めるにしても、レンジ機能でも温められますが、蒸気を使った「さっくり温め」機能を使った方が美味しくなります。ただし、レンジの倍以上の時間がかかる。
美味しさをとるか、手早くレンジでチン!を優先するか。
ご自分の好みに合う方を選んでください。
こだわりが強い人
ヘルシオを使うということは、今まで自分がキッチンでやっていたことをガラリと変えるということでもあります。
下味をつけて凍らせておいたお肉は解凍せずにそのまま焼けるし、ゆで卵を作るのにタイマーをセットする必要もありません。ボタンを押すだけ。
「なんて簡単!」と思うか、「料理を作った気がしない」と思うかは、人それぞれです。
元々料理が好きで、この料理を作るには必ずこの手順で作りたい!というこだわりがあり、それを変えたくない人にとっては、ヘルシオの出番は永久にまわってきません。
おしゃべり機能をうるさく感じる人
ヘルシオのおしゃべり機能をオンにしていると、調理中に「旬の野菜を使った料理の紹介」を話し始めたり、「COCORO VOICE」という機能のCMで、突然声優さんのイケボがキッチンに響き渡ったりします。
なんで家電が喋るんじゃコラァ!と思ってしまう人は、もれなくヘルシオをぶん投げたくなるはずです。
声をオフにして喋らないようにすることもできますが、そもそもそんな機能がついていること自体にイラッとしてしまう人は、ヘルシオを選択肢からはずしてください。
コスパを重視しすぎる人
ヘルシオはできることが多すぎて、値段分を使いこなそうとすると、かえって負担に感じるかもしれません。
「元を取ろう」とするのは誰もが考えることですが、あまりそれに囚われすぎると、「使いこなせないからヘルシオはコスパが悪い」という結論になりがちです。
あれもこれもできるからと言って、全部本当にやらないといけない、なんてことはありません。
今まで色々と手間をかけて作っていたこの料理が、ヘルシオを使えば簡単にかつ美味しく作れるようになった。
それだけでも価値があるじゃないですか。
そんな風に考えられない人だと、せっかくヘルシオを活用できているのに、それでも「コスパが悪い」と思ってしまうかもしれません。
置くスペースが確保できない人
つい見落とされがちですが、なかなか切実な問題です。
ヘルシオはとにかく「サイズが大きい」。
主な機能を備えた30リットルサイズの場合、サイズは以下の通り。
「幅490mm × 奥行430mm × 高さ420mm」
重さは25kgもあります。
後ろは平らで、壁にピッタリ置ける形状はしているものの、いざ届いてみると、想像以上にデカくてビックリします。
買い替えようとする場合、今までの電子レンジが置いてあったスペースに入りきるかどうか、しっかり確認が必要です。
正面の扉をガバッと開けた時、自分はさらに一歩後ろに下がらないといけないので、そのためのスペースも必要です。
私はこのスペース分の見積りをしておらず、扉を開けると正面に立てない、つまり、横から天板を取り出さないといけないという問題が発生してしまいました。
仕方がないので、レンジ置き自体の向きを90度変えることで対応しましたが、横から取り出していた間は、扱いづらくてイライラしました。
二段調理が可能なモデルだと、上段はけっこう高い位置になりますので、置く高さも考える必要があります。低すぎても取り出しにくいと思いますし。
残念ながらそれだけのスペースを確保できそうにない場合は、ムリに買わない方が良いでしょう。
ヘルシオに向く人
一方で、こんな人にはヘルシオを心からおすすめします。今すぐ買え!(笑)
美味しくヘルシーな料理を簡単に作りたい人
「ヘルシオとは?オーブンレンジとの違いを解説【メリット・デメリット】」の中で、
「過熱水蒸気で庫内を満たすことで低酸素状態を作り出し、食材の酸化を防ぎながら調理できる」という仕組みを説明しました。
これは本当に画期的で、おかげで食材の美味しさを自然に引き出すことができます。
塩やソースをかけすぎることも防げるし、油の使用も控えられるので、ムリなくヘルシーな料理が美味しく作れます。
この美味しさを味わってみたい!という方は、ぜひヘルシオの購入を検討してみてください。
細かいことを気にしない人
ヘルシオに向かない人の例で挙げた「こだわりが強い人」の逆とも言えますが、「思ってたのと違う」を受け入れられる、ある意味いい加減さのある人の方が、ヘルシオは向いています。
そもそも調理の仕方が、フライパンや普通のオーブンとはまったく違うわけなので、今まで自分が作ってきた料理と同じ味、仕上がりにはそもそもなりません。焼き上がりの色からして見慣れない様子になります。
しかもヘルシオには得意不得意があり、作ること自体はできるけど、仕上がりは普通…というものもあったりします。
どんな料理なら自分の好みに合うか、最初はあれこれ試してみる必要がありますが、それを面倒と思うか楽しいと思えるかが分かれ目になります。
「とりあえず美味しいから、まぁいっか」と、その過程も面白がれる人にとって、新しいワクワクを次々に提供してくれるツールが”ヘルシオ”です。
ズボラな人、共働きなどで忙しい人
料理にあまり手間をかけたくない人、ヘルシオに調理を任せている間に、台所を離れて別の家事を済ませたいという人にはヘルシオは強い味方です。
たとえば週末などにまとめて食材に下味を付けて冷凍させておけば、平日はそれを凍ったままヘルシオに放り込んでボタンを押すだけで、立派に一食分ができあがります。
副菜も脇に載せ、同時に調理をすることだって可能です。
コンロの前に立って火加減を見守ったり裏表をひっくり返す必要もありません。
これに慣れてしまったら、もう手離せなくなること必至です。
遊び心のある人
おしゃべりなヘルシオ君は、遊び心のある人の琴線に間違いなく触れるアイテムです。
予想の10倍ぐらいの勢いでめっちゃ喋ります(笑)。
「豚肉を使った料理のおすすめは?」と聞くと、「生姜焼きはどうかな?」と提案してくれたりもします。
「ゆで卵」「温泉卵」などヘルシオ君にもわかりそうな単語名の調理をしたい時は、ボタンではなく声で頼むと、「ゆで卵、だね。わかったよ」と答えて調理を始めてくれます。
「COCORO VOICE」機能のCMで、いろんな声優さんの声も次から次へと登場します。
この「COCORO VOICE」、有料オプションにはなりますが、刺さる人には刺さるサービス。さらにヘルシオへの愛着が増すこと間違いなしだと思います。
ごく一部の熱い需要だけにフォーカスした、尖った機能を付けやがって…、という感じです(笑)。
おかげでご飯づくりが単なる作業にならず、キッチンに立つ時の気持ちを少しウキウキさせてくれます。
私が個人的にお気に入りなのは、少し調理に時間がかかる料理ができた後には、「できあがりました~!」の前に「お待たせしました!」を付けてくれるところです。
可愛いやつめ(笑)。
まとめ
ヘルシオは自分の好み、ライフスタイル、得意な料理などによって、向く人向かない人に分かれます。
結局のところ、何を重視するかで決まりますので、まずは自分の価値観を整理してみることから始めてください。
向くか向かないかを試すため、「レンティオ」などでレンタルしてみるのもオススメです。
ちなみに、一人暮らしの人かつ置くスペースがどうしても確保できない人は、小さい方の22リットルサイズを選択肢に入れてもOKです。
ただし、このサイズだと「まかせて調理」と「二段調理」という、ヘルシオの本領が発揮できる二大機能が使えません。
なるべくなら30リットルサイズの方をオススメします。
ヘルシオ仲間が多くなって、クックパッドにヘルシオのレシピがもっと増えるといいなぁ……