桜にはまだ早い春の頃。
持ち前の旅行好きの血が騒ぎ…本当のところは、貯めたホテル無料宿泊ポイントが月末で切れてしまうからという理由により、これまた貯まったマイルを使って松山へ2泊3日の旅行へ行ってきました。
つまりほぼほぼ無料での国内旅行です。マイル万歳。
コロナのご時世がら旅行はほんと久しぶりで、ということは、家を空けることも久々でした。
留守番をお願いしたとと子お姉さんにお土産を渡し、しまなみ海道の美しさについて熱弁し、夜、3日ぶりに自分のベッドに入りました。
そこでふと思いました。
そうだ、家を売ろう。
ベッドに寝っ転がったままiPadから「イエウール」のサイトを開き、自宅マンションの査定を不動産会社6社ほどに申し込みました。
その時はまだ、実際に自分が家を売ることまでイメージできていたわけではありません。
ただ査定に出して、「もし家を売るとしたら」というシミュレーションを始めてみよう。
そんな考えだけでした。
でも確実に、はじめの一歩を踏み出したのは道後温泉から帰った日の夜のことでした。
早速翌日から、怒涛の「うちに売ってください」連絡が各社より押し寄せました。
そのさらに一週間後には、15年住んだマンションの売却が決まっていました。
なぜ家を売ろうと思ったのか?
理由は一つではありません。
いろんなことが少しずつ少しずつ「売却」スイッチまで私を近付け、その日の夜、ついにスイッチに手が届きました。
多分、最後の一歩が「3日ぶりの我が家に、思いの他ときめかなかった自分に気が付いた」ことだと思っています。
よく言いますよね、旅行から帰ってお茶を煎れて。「やっぱり我が家が一番ね」って。
旅好きを自認する私は、さすがにそんなことを今まで口に出したことこそなかったものの、久々に自宅に帰ると、やっぱりどこかホッとした気持ちになったのは確かです。
でも今回、久々の旅行から帰った時、そういう気持ちになれなかったんですよ。
「あぁ、旅が終わってしまった」、「帰ってきてしまった」、「明日からまたこの家での生活が続いていく」って。
そんなのは初めてのことでした。
以下に売却を決意した様々な要因をまとめます。
理由その1・上階住人の足音が耐え難かった
これが最大の理由。子供(歩幅から推測)の走り回る音、ゲームなのかエクササイズなのかその場で「ダダダッ、ダダダッ」と規則的な足踏みをする音、家具を引きずる音。
これらが絶え間なく響く環境に耐えられなくなりました。
マンション管理組合を通じて何度も苦情を申し入れましたが、まったく効果がなく、思いきってお願いの手紙をポストに直接投函させてもらったこともありますが(それも複数回)、それにも反応はなく改善もしてもらえませんでした。逆ギレされなかっただけマシか…。
ちなみに私だけが神経質なわけではなく、家に遊びに来た人全員にもれなく「上の人の足音すごいね…」と言われるレベルです。
旅行中に猫の世話を頼んだ友人は、あまりのうるささに耐えきれず、ク〇ックルワイパーの柄で壁ドンならぬ天井ドンをかましてくれたそうです(後で謝られましたが、内心「よくやった!」と思ってしまったのはここだけの話)。
この上階の騒音については、マンション売却の際にもひと悶着あったのですが、それはまた別の記事にて。
とにかく毎日この騒音に悩み続けていて、ふと思ったんですよね、
「なんで私、不愉快な思いをする場所に毎月高いお金を払い続けているんだろう?」って。
理由その2・経年劣化が進み、あちこちに修繕の必要が生じていた
買った当時は新築だったマンションも、15年も経てばあちこちにガタがきます。
一番大きな劣化は、ベランダのスロップシンクが壁から剥がれて落ちたことです。
シンクというより壁の方が劣化して重さを支えきれなくなった感じ。
でも、元々ガーデニングなどをマメにやるような性格でもなかったため、これについてはぶっちゃけほぼ支障はありませんでした。たまに靴を洗いたい時にちょっと不便だなぁ、程度。
あとは、壁紙やフローリングの傷が日に日に増えていきました。
何せ猫を当時は2匹も飼っていましたから、こまめに爪を切ってやっても、気が付くと壁でバリバリと爪とぎをされ、猛ダッシュで床に爪を引っ掛け…の繰り返しでした。
あとは私以上にズボラな姉が、白髪染めを飛び散らせたり、コーヒーやらいろんなものを床や壁にぶちまけたりで、掃除では除去しきれない汚れも目立ち、そろそろ貼り替えが必要になっていました。
その他、給湯器や床暖房、インターホンのスイッチパネルのプラスチックが黄ばんできたり(地味にみすぼらしいんですよねこれ)、シャワーの水圧が弱まってきてシャワーヘッドの交換が必要になってきたり。
自分では気づいてもいなかったんですが、柱の一部の表面加工が浮き上がって気泡のようになっていたことも、売却価格の査定に来た不動産会社の人に指摘されました。
今後ここで住み続けるためには、これらを修繕する必要が生じていたわけです。
理由その3・電化製品の故障や家具の破損も重なった
売却を決意する直前、なぜか電化製品の故障が相次ぎました。
- 食洗機 → 姉に壊された。でも洗い物は姉が担当してくれてるので文句は言えない。
- 冷蔵庫 → ある日突然ご臨終。冷蔵も冷凍も活動停止。泣いた。
- TV台 → 引っ越し当初に頑張って組み立てたけど、年を経るごと引き出しが次々崩壊。
- ガスコンロ → 魚焼きグリルが故障。ホイル焼きを作ろうとして詰め込みすぎたのが原因
そういえば洗濯機もそろそろ買い替えどきかも。冷蔵庫だけは緊急事態だったので泣く泣く新しいものを買ったけど、その他のものすべて買い換えたら、いったいおいくら万円でございますか。無理。死ぬ。
理由その4・マンションの大規模修繕が一段落した
これは1~3までの理由とは逆で売却に対するプラス要因。初めての大規模修繕が行われ、マンションの外壁、共用廊下の床、エントランスなどがピカピカになりました。また、全館に足場を組んだついでにベランダの補修も(無料で!)やってくれて、前述の、壁から剥がれて落ちたスロップシンクを元通りに付け直してくれました…!無料で!ありがとうありがとう…!
マンション管理が業界大手だったことも幸いしました。修繕計画が新築当初からしっかりしており、住人もファミリー層が多くて管理費や修繕積立金を延滞している人がほぼ皆無。修繕工事を請け負ってくれた工事会社もなかなか良心的で、積み立ててた予算より安く仕上げてもらえました。夏の暑い時期だったのに本当にありがたいです。
さらに、網戸も新品に交換してもらいました。一枚3,000円という破格の安さで。網戸の取り外し取り付けってちょっとクセがあって難しいんですが、サービスでそれもやってくれました。
古びた我が家も、ちょっとだけマシになりました。
こうなってくると他のところの汚れも気になって、年末の大掃除の時期にポストに割引チラシが入っていたお掃除サービスを初めて利用し、プロの技でもってお風呂場もピカピカにしてもらいました。
売るなら今だー!
イエウールに査定申込してからのことは下記の記事にて。