マンション売却録 PR

いよいよ内覧当日!-マンション売却録・6

いよいよ内覧当日!
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マンションを売却するまでの記録を残しています。

運命の日曜日。
マンション売却を思い立ってから、まだ一週間も経っていません。
今までの人生で、「こんなに掃除に命かけたことはない」という勢いで部屋を片付け、その日を迎えました。

内覧までに部屋を片付けろ!
内覧までに部屋を片付けろ!-マンション売却録・5山場を迎えたマンション売却録・その5。マンションを「買いたい!」という方が現れました。しかも複数!週末に内覧にやって来ることになり、必死で部屋の中を片付けたよ、という話と、内覧予約にまつわるドタバタをお伝えします。自分がまだ住んでいる家を「住みながら売ろう」とすると、こういう苦労があるよ、という参考になるんじゃないでしょうか。...

いよいよ内覧当日!

まずは物件写真の撮影

朝一番に、A社のMさんがスマホを携えてやってきました。

……え、スマホ? デジカメではなく?

A社・Mさん

このレンズがすごいんですよ

見ると、スマホカメラのレンズのところに、上から小さなコンバーターが被せてあり、通常カメラを広角にしてくれていました。

広角レンズで撮ることにより、部屋を広く見せる効果があります。

A社・Mさん

実はスマホ本体より高いです(笑)

私も学生時代、写真部に所属していたことがあるので分かります。
このコンバーターをつけるだけで、かなり画面が明るくなったので、きっとF値が相当小さい(=お高い)んだろうなぁ、と。

お風呂場の撮影では、シャンプーボトルなどをどけたり。
リビングのソファの位置を変えてみたり。

Mさんに指示されるまま、少しでも見栄えの良い物件写真が撮れるよう小細工を施し、思ったよりあっさりと物件写真の撮影は終了しました。

あとは明るさぐらいしか調整してないのに、Mさんのスマホ画面には、まるで自分んちではないかのような、キラキラしたお部屋が表示されていました(笑)。

室内を撮影するカメラマンのイメージ

夕方の内覧まで少し時間が空きます。
Mさんは「ではまた後ほど!」といったん帰っていきました。
仕事の速いMさんは、どうもこの時間を使って、さっそくSUUMOへ写真を追加していたようです。

余談ですが。A社と専任媒介を結んだ場合のみのサービスとして、
物件写真をCG加工してもらえるなんてものがあるそうです。

いらないものを消したり、いい感じのインテリアを配置したり。

仲介手数料を半額にします!なんて話もあるようだし、
いかに不動産会社が専任媒介契約を結ばせたがっているかが分かりますね。

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お掃除のプロがやってきた!

続いてやって来たのが、お掃除のプロです。
私は、店舗数業界NO.1をうたう「おそうじ本舗」さんにお願いしました。

年末にお風呂場をピカピカにしてもらったことがあり、その時の良い仕事っぷりに感動したのです。

前回と同じ方がまたいらっしゃって、今度はキッチン全体をおまかせしました。

換気扇、コンロ、コンロ周りの壁、シンクなど。

まだ寒い時期だったのに、汗だくになるほどゴシゴシと掃除をしてくださいました。

途中、あまりの汚さに「これは後々我が社のPR動画になる!」と思った…かどうかは知りませんが、おもむろに作業過程の動画を撮り始め(笑)ました。
後で見せてもらったのですが、換気扇をいったん全部取り外した内側には、「油固めるテンプル」で揚げ物油を固めたのと同じぐらいの量(色はもっと真っ黒)のドロドロした油がビッシリとついていました。こ、怖……!

「そんなところまで、どうやって掃除していいのかも分からなかったんで……」

思わず言い訳する私。ほんとご苦労おかけしました。

清掃会社さんの作業イメージ(床を洗剤で拭く写真)

おそうじ本舗さんは、4時間以上もかけて、キッチン全体をピッカピカにしてくれました。
掃除を頼まなかった横の壁との汚れの差が目立って困るほどです。

感謝の意と共に、「実は今回お願いしたのは、この部屋を売ろうと思ったからで…」、と伝えると、

「じゃあ、部屋を見に来た人には、我々を頼んだことを言わない方が良いですよ」

と一言。

のー子

や、優しいーーっ!

でも確かに、買う側=これからこのキッチンを使う側としては、掃除がラクなキッチンである方が嬉しいよね。

長時間の苦労の後で、それを誇るどころか一歩引いて黒子に徹しようとできるのはすごい。
プロです。プロフェッショナルの流儀です。感動しました。

1組目がドタキャン

こうして準備万端、いよいよ内覧の時を迎えるのみ、というその時。

A社・Mさん

すみません、今日内覧予定だったお客様がキャンセルになりました……

……は!?

なんという拍子抜け。

なんでも、旦那さんは乗り気なんだけど、奥さんが中古マンションの購入に反対なんだとか。
そういうことは事前に夫婦でよく話し合っておきましょうよ。
直前になって揉めないでほしいなぁ。

のー子

別にいいんですが、この後にすぐB社さんの内覧予定が入っていますんで、そちらが1組目になってしまうことだけはご了承くださいね

念のため、そんなことを伝えるだけは伝えておきました。

2組目(実質1組目)の内覧

もう今さら空いた時間でさらに部屋を片付ける気力もなく、ボーッとしたまま2組目(実質1組目)の内覧の時間を迎えました。外は真っ暗。時刻はすっかり夕飯時です。

インターホンが鳴り玄関を開けると、B社のメガネ君&T先輩、後ろに若い男女お二人が立っていました。

内覧のご夫婦

遅い時間にすみません、お邪魔します

のー子

どうぞお上がりください…(ドキドキ)

するとT先輩がすかさず、持参したスリッパを差し出しながら、

B社のT先輩

(後ろの二人に)では、ご案内します。どうぞ!

彼もうちに来るのは初めてなはずなのに、いかにも「勝手知ったる」様子で、先頭に立って室内に入っていきます。

おぉう。パイセンすごい。
最初から内覧のご夫婦の方しか見ていない。
スリッパも、こっちが用意するまでもなかったわ。

3年前に最上階の同じ間取りの部屋を売ったのは、きっと彼なんじゃないだろうか。

内覧にいらっしゃった若いご夫婦は、「お休みの日なのにすみません」と言いながら、菓子折を手渡してくださいました。すごい、気が利く。こういうちょっとしたことでも、なかなかできる人は少ないんですよね。

まだ自分が住んでる中での内覧って、こちらが案内すべきものなんでしょうか。
何の知識もない私は、とりあえず「お好きなように見てまわってください」とだけ言って、あとは聞かれたことだけに答えることにしました。

ご夫婦は、あちこちを見ながら、「洗面所からキッチンに抜けるドアがあるのがいいね」とか、「部屋の中暖かいね」とか、楽しそうにあれこれ話しています。
キッチンで、「シンクがピカピカですね」と言われて内心ガッツポーズ!
頼んで良かったおそうじ本舗さん! ありがとうー!!

内覧のご夫婦

すみません、リビングの広さは……

のー子

え? えーと、えーと……

B社のT先輩

(手元の資料を見ながら)〇〇畳です!

住んでる人より間取りに詳しいTパイセン。

もう彼にお任せした方がいいな。シロウトが余計な口を出すのはやめておこう。

ご夫婦がベランダに出ている隙に、Tパイセンは抜け目なく探りを入れてきました。

B社のT先輩

A社さんの内覧はどんな感じでしたか?

その瞬間、自分の中でピンときました。

のー子

(あっ、これ本当のこと(=ドタキャン)は言わない方がいいやつだ……!)

競合相手側にアドバンテージがあると思わせておいた方が、何かとTパイセンは張り切ってくれるに違いない!

のー子

ど、どうだったんでしょうね……?
私も初めての経験なんで、どう判断すべきかよく分からなくて……

嘘はついてないけど、明らかに何かを隠してる感じの(笑)、我ながら挙動不審MAXな回答をしどろもどろ返しました。
Tパイセンも、「そうですか……」と微妙な顔でしたが、考えてみれば、素直に答えるのもおかしいので、まぁ結果オーライだったかと。

とにかくこの実質1組目の内覧にいらしたご夫婦は、とても印象の良い方々でした。
この部屋に暮らすのは最初からこの方達だったんじゃないか、という気にさえなってきます。
うちの猫が、次々とやってくる知らない人達に怯えてキャットタワーの中で縮こまってたんですが。
それを見た奥さんが、「うるさくしてゴメンね」と声をかけてくれた辺りで、もう完全に心を鷲掴み(笑)です。

この部屋、あなた方に譲りたい。

その時、上階から足音が……

その時でした。

上階から、長年我々を悩ませてきた「ドタドタドタ!」という足音が……!

騒音に耳をふさぐ女性の写真

そう言えば、この騒音が始まるのはいつもこれぐらいの時間帯だった。

とっさにT先輩が険しい顔つきで天井を見上げたことを私は見逃しませんでした。

……終わった……。もうダメだ……。

ご夫婦の方は特に騒音について言及はしませんでしたが、不愉快な足音は、内覧中も断続的に響き続け、皆さんが帰っていくまで続きました。

……も、もうダメだー!

いつものように姉と猫だけが残った部屋の中。
ショックで何も手がつきません。

冷蔵庫にあるもので適当に夕飯を済ませ、さっさとお風呂に入って寝てしまおう、と思った時でした。

T先輩から電話がかかってきました。

内覧の結果は?

今頃なんだろう。

今日はありがとうございました、という挨拶か、「残念ながら今回は……」という悲しいご連絡か。

そのどちらかだろう、とぼんやり考えながら電話に出ました。

すると、T先輩は、予想外のことを言いました。

B社のT先輩

実は、さっきまでマンションの1階で先ほどのお客様とお話ししてました

え? あ、そうなの? こんな遅い時間にアナタまだマンションの1階にいるの?

B社のT先輩

お客様は先ほど帰られたんですが……

のー子

それは遅くまでお疲れさまで……

B社のT先輩

購入を決められました

のー子

……はっ? え、えぇぇっ!?

何だってー!?

なんと。値下げ交渉もなしの、定価そのままで成約。
嬉しいより戸惑いが大きい。

のー子

本当ですか? 正直、上の階の足音が聞こえてきた時は、もうダメだと思ったんですが……

B社のT先輩

大丈夫ですよ。そのことは、きちんと物件の報告書にも書いていただいてましたし

ここで解説いたしますと、不動産売買において、売主は物件の不具合瑕疵)について、承知していることはすべて告知しないと契約不適合責任を問われる可能性があります。
よって、どの仲介会社も、その主な告知項目を場所ごとに細かくチェック式にまとめた「物件状況報告書」という用紙を用意しています。
今回の契約時、私も記入していました。
その際、自分が一番の「瑕疵」と認識していた「上階の足音が時々聞こえる」という文言を、私はしっかり記入していました。

ご夫婦は、やはり先ほどの内覧時にも足音には気が付いていたそうです。
でも、「確かに聞こえましたね。でも集合住宅なので多少は仕方ないですよね」という認識だったとのこと。

現地で実際に音を聞いて、納得してその上で購入を決めてくれたのであれば、あの時ドタバタと上で走り回ってくれたのは、かえって良かった、のか……?

まだ現実を受け止め切れていない私に、T先輩は、以下のようなことをザッと説明してくれました。

  1. 改装の見積り額が固まり次第、先方のローン審査
  2. ローン審査が通り次第、売買契約を締結
  3. 引き渡し日の決定
  4. 引き渡しまでに私はローン完済と抵当権抹消の手続きを済ます
  5. 物件引き渡し

詳しくはメールに書いて送ります、と言った後、彼はおそらく一番言いたかったことを高らかに宣言しました。

B社のT先輩

そういうことなので、A社さんとそのお客様には、お断りの連絡をお願いしますね!

勝利宣言キター!(笑)

まとめ

怒涛の一日をザックリ時系列でまとめてみます。

イエウールでほんの思い付きから査定申し込みをしてから実に6日。
一週間経たずして、マンションの売却が決まりました。

次回、売買契約と銀行へのローン完済手続き、最後引き渡しまで。


長々と書き綴ってきたこのマンション売却録もようやく最終回です。

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